9 Aug 2018
少年少女文庫
講談社版「少年少女世界文学全集」を事務所に運びました。私の50年前の愛読書です。
貸出も可能なので、ぜひご覧ください。
21 Dec 2017
北齋とジャポニスム展を見る
ジャポニスムとよく言うが、ではどんなのがジャポニスム?という疑問に答える展覧会。
アールヌーボーと後期印象派の時代、日本趣味、と表現される以上に浮世絵はヨーロッパ美術に深く浸透していた。図案集から花瓶まで、北齋に代表される日本のグラフィックアートが与えた影響を網羅した企画。
2 Dec 2017
シャガール展を観る
東京ステーションギャラリーのシャガール展に行った。宣伝は「シャガールの彫刻」だが、実際は国内美術館所蔵と個人蔵を中心にした回顧展。点数は「多すぎる」と言ってもよい。
興味深いのは「回想とは一線を画したシャガール」であろう。シャガール作品と言えば「私の村」のような望郷をモチーフにした絵が頭に浮かんでくるが、戦間期から大戦中に描かれた作品は、女性を中心に多彩な表現で見応えがある。
彫刻はブランクーシというよりはジャン・アルプかな?という印象。シュールレアリズムの時代に試みられたスタイルが基になっている。
あまりテーマとして論じられない裸婦が多かったのも面白い。しっかりとした、量感のある裸婦である。
ユダヤ教徒のシャガールがイエスの受難を描いていることについて調べてみると、彼自身のハシディズム(自然の神性を認める)が根底にあるようだ。教会装飾と宗教画も多かったので、当然起きる疑問だ。
「三次元の世界」を超えて、広い意味を持つ展覧会だった。
25 Sep 2017
アルチンボルド展を見る
だまし絵ジャンルの巨匠として語られるアルチンボルド。その背景にはルネサンスから盛んになる博物学的な知見がある。当時の正確なスケッチの動植物は、現代の図鑑に収録されても遜色ない。神聖ローマ皇帝をはじめとする貴族たちは、「ヴンダーカマー」「クンストカマー」と呼ばれる「収集部屋」に珍しいモノを集めて、来訪者に自慢した。今のオタクの先駆けだ。
7 Aug 2017
『バベルの塔』展、『ベルギー奇想の系譜』展を見る
フランドルの絵画が今年は多く紹介されている。「バベルの塔」は建設中の塔を描いたバージョン。描き込みの細かさはシュールレアリスム的である。
共に展示されたボス「放浪者」「聖クリストフォロス」が収穫。ボスも有名な作品が毎年のように来る。これも描き込みの細かさがシュール。いつ見てもいい。
宗教改革500年なので、ボスも親交深かったルター肖像何点かも来日。これも貴重。
「奇想の系譜」は地味な企画だが、ボスの工房作品が何点かある。ボス三昧である。
デルボーもマグリットもあるが、オマケな感じ。ベルギー象徴派をもう少し見たかった。図録を見ると、東京展が最後なので多くの作品が帰ってしまったようだ。これは残念!